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更新日 2021-02-06 | 作成日 2011-06-01

入塾前に身につけるべきこと

入塾前に処理速度と基礎体力を習得しておけば中学受験で有利になりますが、それらの性質は中学受験に直接的に役立つというより、間接的に役立つというのが正確なところです。

保護者の中には、御自身が中学受験経験者で「こうすれば上手くいく」という持論がある方もおられます。ただ、注意しなければならないのは、当時と現在では中学受験で要求される能力の質が変わっていて、そのノウハウが通用しなかったり、逆効果になる可能性もあるということです。

1980年代の中学受験では、6年生から受験勉強を始めて最難関校に合格するという例も少なくありませんでした。一方で、現在の中学受験ではそういった例がほとんどなく、5年生からでも例外的な場合(事前に自宅学習等で十分な土台を作っていたなど)を除いて、かなり難しくなっています。

以前、「プレジデントファミリー」の記事でも書いたことがありますが、当時の算数の入試問題では、限られた知識を応用させる思考力や、初見の問題に対応できる発想力が要求される傾向がありました。そのため、突出した才能があれば、少しくらい受験勉強の期間が短くても、その才能で(力づくで)最難関校入試を突破することも可能でした。

しかし、現在の算数の入試問題には「知らなければ解けない(あるいは、解けても極端に時間がかかる)」ものが多く、たとえ学校側が思考力や発想力を要求していたとしても、現実的には知識量と処理能力が決め手になってしまうことが多々あります。さらに、知識量と処理能力が十分にあるという前提で、突出した思考力や発想力があれば、難関校入試の算数で貯金を作る(合格者平均点を超える)ことが可能になります。

少し話がそれましたが、その知識量で抜きん出るためには、限られた時間で他の難関校受験生よりも多くの課題をこなしていくことが必要です。そして、そのために必要なのが、高いレベルの処理速度と基礎体力ということになります。

処理速度と基礎体力を身につける方法の1つとして、前項では公文式について触れましたが、他にもいろいろな方法が存在します。ただ、どのような方法を選択するにしても、将来的に難関校入試で成功する確率を上げるためには、早い段階で何らかの訓練はしておいた方が良いでしょう。