塾課題と自主課題の比率を決める
私は塾から指定される課題(宿題)を「塾課題」、それ以外の課題(自主的に取り組む課題)を「自主課題」と呼んでいます。塾課題が比較的短期的な実力向上を目的としているのに対して、自主課題は中長期的な実力向上が目的となります。
特に難関校受験生の場合、ライバルとなる受験生は塾課題を確実にこなしていることが多く、そこでは大きな差がつきにくいものです。他の難関校受験生に差をつけるためには、自主課題が大きな意味を持ってきます。
ただ、自主課題に力を入れ過ぎることで、塾課題の扱いが雑になってしまっては元も子もありません。最も効果的な学習は、塾課題と自主課題をバランス良く組み合わせる(両立させる)ことで実現します。
塾課題と自主課題の比率は、まず最初は「塾課題:自主課題=10:0(塾課題のみ)」から始め、様子を見ながら9:1、8:2、…というように、少しずつ自主課題の比率を上げていくのが良いでしょう。
私の経験上、難関校受験生の場合は7:3か6:4で最も効果的な学習になることが多いのですが、8:2や5:5で成功している例もあります。
最適な比率は、単純に実力や志望校のレベルだけでなく、確保できる学習時間の総量、性格的に割り切れるかどうか(自主課題の比率を上げて塾課題の完成度は下がることに、ストレスを感じるかどうか)といった様々な要素も絡んでくるため、一律に「7:3が良い」といった指示を出すのは難しいものです。
最初に比率を決めてしまうのではなく、試行錯誤をしながら最適な比率を見つけていくことをお奨めします。