問題集を「仕上げる」とは・・・
「問題集を仕上げたのに成果が出ない」という話がよくあります。一方で同じ問題集を仕上げて大きな成果が出る受験生もいます。
この違いが生まれる原因は、多くの場合「仕上げる」という言葉の意味の解釈の違いにあります。
各問題の理解状況は、次の4段階に分けられます。
×:解けない(解説を読んでも理解できない)
△:解けない(解説を読めば理解できる)
〇:解ける(時間をかければ解ける)
◎:解ける(反射的に解ける)
同じ「仕上げた」でも、成果が出る受験生は「◎」が多いのに対し、成果が出ない受験生は「○」が多い傾向があります。
例えば、私は難関校受験生には「プラスワン問題集」を家庭学習の課題としていて、自己申告で9割程度が仕上がった段階で10問15分の確認テストを実施していますが、平均正解率は4割を切ります。
テスト後に残りの問題を解くと大体が解けるのですが、1問平均1分30秒の制限時間だと(解けるはずの問題の)半分も解けなくなります。
1分30秒という設定は、多くの模試が50分で25~30問(1問平均1分40秒~2分)であることが理由です。実際、サピックスの模試でも、プラスワン問題集の確認テストで8割以上取れる受験生は偏差値65以上を取れることが多いのに対し、確認テストで4割の受験生は50~55になることが多いです。
また、過去の受験生についても、筑駒、開成等の最難関校に合格した受験生が(プラスワン問題集の確認テストで)ほぼ8~9割取れていたのをはじめ、確認テストと入試の結果はある程度、比例しています。
例外もありますが、多くの場合、問題集を「〇」(時間をかければ解ける)で終わりにするか、「◎」(反射的に解ける)になるまで固めるかで、成果に大きな違いが出ます。
問題集を「仕上げた」のに成果が出ないと感じている方は、各問題が「反射的に解けるレベル」になっているかどうかを見直してみてはいかがでしょうか。
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