1週間の「持ち時間」は意外に少ない
1週間は168時間(24時間×7日)ありますが、そこから睡眠・食事など生活する上で最低限必要な時間を差し引くと、およそ100時間になると言われています。では、その100時間のうち、実際の「持ち時間」(家庭で中学受験の学習に費やせる時間)は、どれくらいあるのでしょうか。
(1)学校にかかる時間
7時半に学校へ行く準備を始めて3時半に帰宅したとすると、学校にかかる時間は1日8時間、1週間で40時間ですので、残りは60時間となります。ただし、これは残り時間をすべて中学受験に充てた場合の数字で、60時間をそのまま中学受験に費やすというのは無理があります。平均的な受験生(6年生)が実際に中学受験に充てられる時間は、週40時間程度ではないでしょうか。
(2)塾にかかる時間
学年によって大きく違いますが、6年生の場合、塾の通常授業・特別授業(日曜特訓など)・テストにかかる時間を合計すると、平均で週20時間くらいになります。また、塾までの通塾・準備などにかかる時間を合計すると、平均で週5時間くらいになります。以上から、塾にかかる時間は合計25時間で、残りは15時間となります。
(3)家庭での学習時間
残りの15時間が「持ち時間」になりますが、意外にネックになるのが学校の宿題です。もし学校の宿題に週3時間かかるとすると、家庭で中学受験に充てられる学習時間は週12時間となります。
このように、持ち時間は意外に少ないものです。また、学校行事が入ったり、家族で出かけたり、体調を崩したりすると、ここからさらに時間が削られてしまいます。週によっては、ほとんど家庭での学習時間が取れなくなることもあります。
受験勉強を効果的に進めていくためには、まず「持ち時間は少ない」ということを知っておく必要があります。持ち時間が週12時間だとすると、1時間が1週間の持ち時間の8%を占めることになりますが、そのことを意識するだけでも違います。
まずは1週間の持ち時間を調べて、そこから時間の使い方を見直してみてはいかがでしょうか。
※本の内容を一部、加筆・修正しています。
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